高位脛骨骨切り術 -リハビリ、そして退院(その3)
『高位脛骨骨切り術』手術の後、リハビリ病棟でのリハビリと、退院までの経過(その3)です。
今回は、手術後2週目(8日目)の様子、です。
手術後8日目(2020年6月上旬)
熱は37度。抗生剤の影響で相変わらずゆるめの便です。
個室から、4人部屋へ移動しました。同室の方は、骨切り術が1名(60歳後半)、人工関節置換術が2名(70歳後半、80歳前半)です。
人工関節置換術の方は、どちらも2回目(前回とは違う方の足)です。二人とも一本杖をついていますが普通に歩いています。骨切り術に比べて、歩けるようになるのが早いようです。
骨切り術の方は、骨壊死まで症状が進んでいて、その部分には自分の膝関節内の骨を移植したということでした。私と同じくこの方も別の病院に通って治療をしていましたが、改善の見込みがなく手術を決めたのだそうです。
今日のCPM(持続的関節他動訓練器)は110度です。
そして、シャワー、洗濯。明日は、回診で傷のテープをはがす予定で、そうなるとシャワーができません。そのため今日シャワーの順番が回ってきました。
午後は、初めてリハビリ室へ行きます。
今日のリハビリメニューです。
①体育座りで、両手で足首を持って膝を曲げ伸ばしします。
②足首の曲げ伸ばしをします。
③両足を伸ばして座り、太ももに力を入れます。踵が少し浮くようになります。
④左膝と右足首にウエイトを乗せ、横になって太ももに力を入れて、足を少し上げます。
足首が右足に比べてあまり曲がりません。
理学療法士さんの説明によると、「足首の曲がりが悪いのは、骨切り術で微妙に長くなった足に対して、ふくらはぎの筋肉が伸びていないため」ということでした。足首の曲がりを良くするには、ふくらはぎのストレッチが有効で、毎日続けることが大切なのだそうです。
40分位でリハビリを終了して病室に戻ると、看護師さんが氷を入れた氷のうを持ってきてくれました。リハビリの後は、いまだに腫れている膝がいつもより熱を持ってきます。ベッドに横になり、足を高くして膝を冷やすと楽になります。
さほど動いていないのに、疲れます。痛みがあると健康なときに比べ、倍以上体力を使います。
高位脛骨骨切り術 -リハビリ、そして退院(その2)
『高位脛骨骨切り術』手術の後、リハビリ病棟でのリハビリと、退院までの経過(その2)です。
今回は、手術後7日目の様子、です。
手術後7日目(2020年6月上旬)
熱は37度で、下がりません。骨切り術の後は、骨折と同じで、微熱が続くことがあるらしいです。
今日のCPM(持続的関節他動訓練器)は110度です。
午後は、シャワーと洗濯です。
いつもは、血栓予防のため両足に白いストッキングを履き、両足底に「フットポンプ」用のフットカフを装着していますが、CPMやシャワーやトイレのたびに、両足のフットカフを外さなければなりません。フットカフは、前屈して精一杯手を伸ばして、できるだけ膝が痛くならないように、ゆっくりと外します。
シャワーの時は、膝の包帯を外して、ストッキングも脱ぎます。
ストッキングは、「弾性着圧ソックス」というだけあって、足に密着していて脱着が大変です。手術した左足は痛くてどうしても自分で脱着できず、最初の頃は看護師さんに頼んでいました。
この煩わしい作業は、左足に荷重をかけて歩けるようになるまで続きます。あと一週間の我慢です。
そして本日、5月分入院費の請求書が来ました。
手術費、食事代などすべて込みで、約12万円です。6月は約3週間の入院予定で、2カ月分を合わせると20万円以上になります。もちろん、高額療養費制度を利用しての金額です。
高額療養費制度は、入院期間が月をまたいでいると2カ月分の医療費が別々に計算されます。入院日数が同じでも、ひと月内で退院すると自己負担額が安くなります。
残念なことに、『入院期間がひと月内におさまると、医療費を節約できる』ことを私が知ったのは、手術日がすでに決まった後でした。もし次回があるならば、主治医と相談したいと思います。
あとは、生命保険(医療保険)でどのくらい補填できるのか・・・、です。
入院、手術以外にも、入院で必要なものを購入したり、リハビリで通院したりと、かなりの出費になっています。とりあえず、保険に入っていて良かったと思います。入院してみて、保険のありがたみを感じます。
病室で寝ていると、時々楽しそうな話し声が聞こえてきます。
明日は、個室から4人部屋へ移動します。
私は痛みで気力が低下気味ですが、部屋を移動したら、私も元気になれるでしょうか。
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今回の入院で、生命保険のありがたみを痛感しました。
保険について気になる方は、無料相談をお試しください。
高位脛骨骨切り術 -リハビリそして退院(その1)
『高位脛骨骨切り術』手術の後、リハビリ病棟でのリハビリと、退院までの経過(その1)です。
今回は、手術後6日目の様子、です。
手術後6日目(2020年6月上旬)
熱は37度。今日も微熱があります。
回診の後、リハビリ病棟に移動しました。
4人部屋に空きがないため、今日と明日の2日間だけ個室に入ることになりました。
明後日にはまた病室が移動になるので、荷物は最小限使用するものだけ出して、ベッドに横になります。
ベッドは前と同じ電動式で、頭や足元が上下に動くようになっています。微妙に調整ができるので、一番楽な姿勢に調整します。足元は心臓の位置より高くします。
左膝が外側を向くと痛みが出るので、外側が高くなるように座布団の下に畳んだバスタオルを置いて、その上に足を乗せます。膝は氷のうで冷やします。
個室にはトイレと洗面台があって自由に使うことができますが、ドアが狭くて車椅子で入れません。立ち上がると一瞬激痛が走り、痺れたような痛みがしばらく続くので、あまり松葉杖は使いたくありません。
車椅子用のトイレまで行くか、痛みを我慢するか‥、悩ましいところです。
ちなみに、立ち上がった時に痛みを感じるのは、足への血流が多くなり、感覚神経が刺激されるためらしいです。
午後には、理学療法士さんが病室に来て、今日から「太ももに力を入れる練習」をするように指示されました。
今日のCPM(持続的関節他動訓練器)は105度です。
アクセラス(超音波骨折治療器)の治療も行います。
膝の痛みはじっとしているときは10のうち3~2、動くと5~4くらいでしょうか。
まだ、テレビを見たり、本を読んだりするような気力がありません。ただただベッドでじっとしていたい気分です。
高位脛骨骨切り術 -入院と手術と(その11)
膝専門の整形外科病院で、『高位脛骨骨切り術』の手術を受けることを決めました。
入院、手術、リハビリなど、病院での経過(その11)です。
今回は、手術後4日目、5日目の様子、です。
手術後4日目
昨夜38度まで熱が上がり、夜中に看護師さんが氷を持ってきてくれました。ペットボトルのような容器に水を入れ、凍らせたものです。それを両足の付け根に当てて冷やしました。
朝になってもあまり熱が下がらず、体がとてもだるく感じました。胃の調子も相変わらずで良くなりません。
熱があるため今日の食事はベッドでとることになりました。
朝食後、看護師さんが氷枕と両足の付け根に当てる氷を持ってきてくれました。冷やすととても楽になります。
冷たい水が飲みたくなって、こんな時付き添いがいれば楽ができるのに・・とコロナを恨みつつ、自分で自動販売機まで水を買いに行きました。ベッドから車椅子に乗り移ることには慣れてきましたが、熱もあるし、食事もあまりとっていないので、立ち上がるとふらふらします。
そして、熱があっても、CPM(持続的関節他動訓練器)のリハビリと、アクセラス(超音波骨折治療器)の治療は行います。今日のCPMは90度でした。
そういえば、手術後は胃の調子が悪く、食欲もなかったせいかずっと便秘でしたが、今日やっと便通がありました。かなり水っぽい感じでした。看護師さんに聞いたところ、抗生剤の影響で下痢の症状が出るのだそうです。
手術後5日目
熱が37度台まで下がりました。
今日はシャワーの日でしたが、まだ熱があるので洗面所でシャンプーだけすることにしました。その後はベッドで体を拭いて、着替えて、洗濯です。
食事は昼食から普通食にしてもらい、やっと茶碗半分くらい食べられるようになりました。
今日のCPMは95度で、少しずつ曲がる角度が大きくなっています。
また、手術後ずっと冷却装置で膝を冷やしていましたが、今日からそれが氷のうに変わりました。
そして、明日、手術後のケアをする今いる病棟からリハビリ病棟に移動することになりました。移動に備え、その準備をします。足の痛みに耐えながら、持ってきたスーツケースに荷物を詰めていきます。
明日からは、新しい病室で、新しいリハビリ生活が待っています。
高位脛骨骨切り術 -入院と手術と(その10)
膝専門の整形外科病院で、『高位脛骨骨切り術』の手術を受けることを決めました。
入院、手術、リハビリなど、病院での経過(その10)です。
今回は、手術後3日目の様子、です。
手術後3日目
熱は7度台です。
胃の痛みが治まらず、食欲もありません。白米をお粥に変えてもらいましたが、匂いだけで吐きそうになります。
回診では先生から、血栓予防のために足首をよく動かすように言われました。ただ、手術した左足は痛みがあって、まだうまく動かすことができません。
看護師さんから、「シャワーを浴びることができるけどどうしますか?」と聞かれ、微熱があるけどいいのかな?と思いつつ、さっぱりしたら体調も良くなるかもしれないと思い、浴びることにしました。
車椅子で浴室に行き、看護師さんに入り方を教わりました。
脱衣所では、車椅子から椅子に移り、着ているものを脱ぎます。
そして、脱衣所の椅子に座ったまま、浴室に移動します。まず右足を一歩前について、次に腰を浮かして両手で椅子を持ち上げ、椅子ごと体を前に移動します。この間、手術した左足を床につけないように動きます。
その動作を繰り返して浴室の入り口まで行き、浴室の椅子に移ります。
シャワーが終わったら、同じ動きで脱衣所に戻ります。
シャワーを浴びるにも一苦労です。
シャワーの後は、洗濯です。
この病院では病衣の貸し出しがありません。みんな自前の服で、汚れ物は家族に頼むか自分で洗濯します。
洗濯は1回100円、乾燥機は30分で200円かかりますが、どうせ面会もできないし、できることは自分でやろうと思っていました。
病院の洗濯機は柔軟剤を後で投入するタイプなので、投入するタイミングでまた洗濯機まで行く必要があり、ちょっと面倒です。
そのため私が使っていたのは、洗剤と柔軟剤を別々に入れるものではなく、柔軟剤入りのジェルボールです。いちいち量を測らなくてもいいし、洗剤をこぼしてしまう心配もないので、とても便利でした。
また、乾燥機はバスタオルなど厚手のものは30分では完全に乾かないようです。乾かない場合は病室でハンガーに掛けておくこともできますが、手術後はそういうちょっとした手間も避けたくなります。私は乾燥機で乾くように、バスタオルの代わりにフェイスタオル2枚を使っていました。
午後には、理学療法士さんがCPM(持続的関節他動訓練器)という機械を運んできました。手術した足を機械に乗せて、足を曲げ伸ばしします。今日の設定は80度で1時間です。
また、アクセラス(超音波骨折治療器)を使用した治療も始まりました。骨折した骨の形成を促進する機械です。1日1回、20分間行います。24時間毎に行うと効果があるそうです。
今日もいろいろあって忙しい一日でした。
いろいろ動き回ったせいか、夜中に熱が38度まで上がってしまいました。
高位脛骨骨切り術 -入院と手術と(その9)
膝専門の整形外科病院で、『高位脛骨骨切り術』の手術を受けることを決めました。
入院、手術、リハビリなど、病院での経過(その9)です。
今回は、手術後2日目午後(手術の次の日)の様子、です。
手術後2日目午後
12時になると、昼食のため食堂に移動します。
一連の作業を行って車椅子に乗り移り、ゆっくりと食堂に向かいます。
※一連の作業については、入院と手術と(その9)をご覧ください。
胃の調子が悪いのでお粥に変更してもらいましたが、やっぱりのどを通りません。お米の種類なのかわかりませんが、お粥の味と匂いを、胃が受け付けないのです。
手術のストレスで、味覚が変わってしまったのでしょうか。
看護師さんから水分を多めにとるようにと言われていましたが、自動販売機の水も口に合わず、あまり飲むことができませんでした。
昼食が終わると、リハビリ担当の理学療法士さんが松葉杖を持ってやってきました。
松葉杖は無理して使用しなくても良いとのことなので、当分は車椅子で移動します。
そして、手術した足をCPM(持続的関節他動訓練器)という機械で曲げ伸ばしするリハビリが始まります。
今日からと言われましたが、痛くてちょっとできそうもないので明日からにしました。
とりあえず、車椅子で移動できるようになったので、ひとりでできることはやらなくてはなりません。
洗面所で歯磨きしたり、自動販売機までいって水を買ってきたり、トイレに行ったり・・。
車椅子に乗り移るたびに、左足が痛むので、できるだけまとめて用事を済ませるようにしました。
病室は4人部屋です。昨日、向かい側のベッドの方が退院して、斜め向かいのベッドの方が別の病棟に移っていました。そして、昨日のうちに一人、今日また一人と入院してきました。昨日入院した方は、今日が手術日で、一日前の私を見ているようでした。とにかく入れ替わりが早いようです。
隣のベッドの方は、2月にスキーで怪我をして、5月にやっと入院できたとのことでした。膝十字靭帯の再建手術で、10日ほどで退院できるそうです。手術の痛みもあまりないようでした。
夕食の時間になると、また食堂に移動します。食欲はありませんが、食べないと痛み止めの薬を飲めません。ちょっと食べてすぐに病室に戻り、ベッドに横になります。
体を動かすのにとても体力を使います。
術後2日目にして、これほど動きまわるとは思いませんでした。
高位脛骨骨切り術 -入院と手術と(その8)
膝専門の整形外科病院で、『高位脛骨骨切り術』の手術を受けることを決めました。
入院、手術、リハビリなど、病院での経過(その8)です。
今回は、手術後2日目午前(手術の次の日)の様子、です。
手術後2日目午前
6:00 起床、検温、採血、抗生物質の点滴。
昨夜は痛みで一晩中まどろみの中でした。熱は7度台で、微熱があります。
朝は傷の痛みより胃の痛みのほうが勝っている感じがします。
7:30 朝食。
通常、食事のときは食堂に行きますが、今はまだいろいろな管に繋がれているので、ベッドから離れることができません。看護師さんがベッドまで朝食を運んできてくれました。ただ、胃の痛みでほとんど食べることができませんでした。
内服薬として、痛み止めの「カロナール」が処方されました。これを毎食後に飲みます。
8:30 回診。
回診の前に看護師さんが包帯をほどいて、手術部位を見えやすくしておきます。
ちらっと見た感じでは、足は腫れていて、少し赤みを帯びているようでした。
回診で担当の先生が来て、背中の痛み止めを入れる管と、左膝の排液管(ドレーン)を抜いて、消毒をしました。
手術部位は10cm程度の傷で、傷を止める小さなテープが何個か貼ってあります。傷の部分を消毒後、その上に大きな透明の防水テープを貼っていきます。
そして、膝の周りの2か所にマジックで印をつけられました。これは、超音波をかける位置なのだそうです。
回診後は、看護師さんがまた包帯を巻いていきます。
9:30 リハビリの開始。
看護師さんが車椅子を持って来ました。
車椅子に乗ってトイレに行く練習をして、ひとりで行けるようであれば、尿の管を抜くのだそうです。
手術部の痛みは少し良くなった感じですが、胃のほうが痛くて、できれば動きたくありません。
ですが、さっそくリハビリの開始です。
まず、高くしてあった電動ベッドの足の方を下げ、膝の冷却装置をどかします。
次に、両足をフットポンプから外します。これが大変で、膝を曲げることができないので、できるだけ前屈して精一杯手を伸ばして、足底に装着してあるフットカフを外します。
次に、両足をベッドから垂らします。その瞬間、左足に痺れたような痛みが走ります。これが結構な痛みで、しばらくの間この痛みが続きます。
左足の痛みに耐えながら、右足のみ床につきます。そして、車椅子の両脇をつかんで、体を椅子の上に移動します。
大変ですが、これもリハビリと思って、頑張ります。
車椅子用のトイレまでは、難なく移動できたので、尿の管は外してもらいました。